いよいよカオサンヘ


出国手続きを済ませて、預けておいたツールナイフを受け取りそのまま空港の外へ。
手荷物だけというのはこういうとき便利です、ゲートから荷物が出てくるのを待っている人たちを尻目にスタスタと外へ。

そして、空港の職員にバスの乗り場を聞いて一路カオサンロードへ出発。

不思議なもので、バスが走り始めると、段々気持ちが軽くなるのを感じた。
学生の頃依頼の感覚だ、いろんな夢や希望を持っていたあの頃の感覚というものを思い出した。当時は気づいていなかったが多分こんな感じだったんだと思う。
それからしばらくして、「空港からも離れたし、もとより旅行会社のバックアップなんてものは無い、これから先はもう自分ひとりで何とかしていくしかない。」と思ったとき、空っぽだった自分の精神にエネルギーが急速にチャージされていくような感覚を覚えた。
一人旅に向いているかいないかというのは、案外こういうときにわかるのかもしれない。

バスはカオサンに向けて走り続ける。
窓の外には、経済成長の光と影が見えた。一つのフレームの中に光と影がゴチャ混ぜになってコントラストをつくっているような感じだった。
みんなが、明日の自分の成功を信じてギラギラしているような感じで、高度経済成長のときの日本もこうだったのかなあとふと思った。

そうこうしているうちにカオサンロードに到着した。
一口にカオサンロードといっても決して狭くない、いったいここはカオサンロードのどの辺なんだろうか。
「とにかく日本人宿を探さなければ。」と思って歩き出した瞬間、“日本人旅行者大歓迎”の看板が目に入った。

あやしい。
とてもあやしい。

しかし体のほうはもう一歩も歩きたくないと悲鳴を上げている。
とにかく話を聞いてみよう。

Vent「シングルはいくらですか。」
タイゾウ(宿の主人)「アホだ。」

???

疲れているんだろうか?、はたまたタイ語で答えが返ってきたのか?
値段を聞いて“アホ”という答えが返ってくるはずがない。少なくとも金額を聞いたら数字が返ってくるはずだ、せめてそのくらいは万国共通だろう。

では気を取り直してもう一度。
ニッコリ笑いながら、
Vent「シングルはいくらですか。」
タイゾウ「アホだ。 OK、一度部屋を見てみろ。」

といわれるがまま2階の部屋へついて行くことに。

タイゾウが言うには「シングルはこんなに狭くて、さらにエアコンなしで250バーツもするのに、ドミトリーはエアコン付きで150バーツ、しかも他のヤツが来なければこの広さでお前一人だ。」ということだった。

確かに他に誰も来なければ広くて・安くて・涼しい部屋が手に入る。
Vent「OK、100バーツで手を打とう。」
(この値段交渉がしたかった、というわけで向こうの言い値を参考に適当に値切りだす。いよいよバックパッカーデビューだ。ヒャッホー)



まあ、そんな無茶な値段で決まるわけもなく、最終的には130バーツで手を打って決めた。

もうこの時点ですでに体力を使い果たしていたので少し寝ることに。ZZzzzzz。

つづく

 

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